山本住職のシルクロード体験記
第4章 (第4部)
敦煌莫高窟 Mogao Caves
(現地2005年6月7日)

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甘粛省敦煌(トンコウ)DUNHUANG
莫高窟 Mogao Caves
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第328窟

  莫高窟で一番すてきな仏像があるといわれております第328号窟です。

  造営は初唐。

  中心のご本尊は、下向き釈迦説法像で、信者の礼拝するお堂なのでこの姿で表されております。10体構図で、左奥の阿難の姿がとても綺麗なS字曲線です。右奥の像は高齢の仏弟子、迦葉像です。

  莫高窟からはこの級の塑像(そぞう)仏像が、約2200体保存されているとのこと。塑像は藁(わら)等の芯に土・粘土を固め造られております。残念ながら後の代にかなりの物が修復されたり、色あせてしまったりして、当時の状態ではないものが多いそうです。

  写真をご覧ください。全体的に像が左右対象に安置されておりますが、左手前の小さい菩薩像が足りないのにお気づきでしょうか?実はこの像、西域シルクロード開拓で有名なワーナーが1924年に持って帰ったしまった蓮座菩薩なのです。



  歴史的には、この地に来た西夏は、自分達の絵を描きたかったのです。窟内で見られる菩薩は、少数民族の顔立ち、指の書き方、蓮の花の上に描いてあるものなど西夏の最高レベルの作品です。この石窟の壁画は西夏美術の模写元となっております。



次回をお楽しみに!
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